不況とは何か

昨日のバイトでの出来事。
やたらお茶を頼む貸卓のお客さん達がいた。歳は20代半ばから後半辺りだろうか。
うちはお茶とコーヒーをフリードリンクとして出している。
ある時、そのうちの一人が店員である俺に呼び止めて、
「コーラはあるの?」と訊いた。
「フリードリンクはお茶とコーヒーだけで、廊下に自販機があるので買ってきます」と答えた。
するとその男は「じゃあお茶で」と即答した。

ケチるなよ。そんなに120円が大切か。コーラを飲みたいなら飲めばいい。
立派なスーツを着て、麻雀をして、コーラ一本買うのをためらってるのか。
結局お茶を10杯くらい飲んだのだろうか。コーラを飲みたいのにも関わらずだ。

ケチだ。小さい。小さすぎる。
貯蓄することは立派なことだが、欲しいものを我慢してまですることではない。
我慢することでストレスを感じているのなら、それは豊かとは言えない。
不況、不況と煽られ今まで以上に貯蓄の必要性を感じている人が実に多い。

本当にそうだろうか。いや、本当に必要なのは一人一人のタフさと今まで以上の消費だろう。

不況不況と煽られる→財布の紐が堅くなる→物が売れない→企業は苦しい→雇用は減る

こんな簡単なことは猿にだって分かる。
よく街頭インタビューなどで「苦しいから貯金しなきゃ」というようなことを答えている人がいる。
もっと苦しくなるよ。はっきりしてる。
だから政府はお金をバラまこうとしてるんだ。でもそうゆう人はそのお金も貯金する。はっきりしてる。
政府も夢がない。ロマンがない。ケチだ。
1万何千円とか中途半端な額を渡したって効果はない。
「なんだこれだけか、政府も苦しいんだ、不況なんだ、貯金しなきゃ」
って思われるだけだ。10万くらいドカンと行かんかい。
リスキーなのは分かる。だけどどこかで勝負しないとずっと抜け出せない。
何でもそうだ。振られるのが怖いから告白出来ないじゃ一生友達のままだ。

不況であることは不幸ではない。不況に屈する気持ちが不幸だ。
それに俺は不況だなんて思っていない。
本当に苦しかったら、ユニクロなんて売れるか?ディズニーランドなんて行くか?
食べるものがあって、寒さを凌げて、少しの安らぎがあれば十分だと言えないか。
日本人は贅沢になりすぎた。世界のどれだけ多くの人々が飢えと渇きに苦しんでいると思ってる?
こうゆう話をしだすと決まって「いやここは日本だから」と言う人が出てくる。
悲しい心ですね。自分がどれだけ恵まれていて幸せなのか、感じることも出来ない不幸な心ですね。

それに不況といった苦しい時にこそ、その人の本性が出る。精神力が問われる。
勝負事もそうだ。負けてる時にも平然としていられる人がやっぱり強い。
コーラくらいケチるな。一緒にいる人に奢ってやるくらいの器量を持て。
必要以上の貯金もしない方がいい。使った方がお金は増える。それは上の図で示した通りだ。
とは言いつつ俺も貯金はしている。それは必要なお金を貯めているだけだ。普通のことだ。
何かあったら困る的なのはしない方がいい。コーラ一本もためらう貯金なら今すぐやめた方がいい。
何があるかわからないと言って欲しいものを我慢する気持ちが一番貧乏だ。
そうゆう人は一生欲しいものを買えないよ。